作 品 材 料 の 吟 味


制 作 に 用 い る 彫 刻 刀


一 位 製 の 笏


一 位 木


一位一刀彫







     飛 騨 の 木 彫







            飛騨には、『一位一刀彫』と言う伝統工芸があります。






         『一位一刀彫』の『一位』(イチイ)とは、木材の一種です。






         一位の語源は、約八百年前 天皇即位の節、一位製の笏を献上したところ、






         他の材より優れているという事で、位の一位に因んで賜った事に始まります。






         飛騨高山の一刀彫は、江戸時代末期に当時の名工 松田亮長によって大成いたしました。






         現在 飛騨高山に於いては、数十名の名工が一位一刀彫の名の下に伝統を守りながら作品の制作を行っています。






         制作工程は、木取り→粗彫り→仕上げ彫りの順序で 平ノミ、丸ノミ等数多くの道具を用い時間をかけて丹念に仕上げていき、






         最後に融かした白蝋を塗布し、乾いた布で磨き上げます。






         一位一刀彫では、樹齢四百〜五百年を径た一位木の中から最良質の部分を吟味して用います。






         現在は、その一位木が枯渇状態になってきています。






         その為、私共小坂彫房は、新たな道を模索し続けています。






         材種にこだわらない『木彫』、 さらなる技術の向上を目指した作品制作を行っています。






         『一位木』を使用出来なくなるのは、どうしようもない事実として受け入れ、






         現在まで脈々と受け継がれてきた素晴らしい 『 技 』 と 『 心 』を絶やさない様に






         次世代へつないでいくこと目標としています。






         本国の財産(宝)でもある日本伝統文化を後世に伝えて行くのが私たちの義務と認識しています。













         私共 小坂彫房は、飛騨の伝統工芸『一位一刀彫』の技を受け継ぎ、現在は、『飛騨の木彫』として材種にこだわらず、


         多種木材を使用し、それぞれの特徴と美しさを生かし、伝統的作品から新しい息吹を吹き込んだ現代的な作品まで、


         様々な木彫刻の制作に日々励んでおります。


                                                                二代礼之 















    

inserted by FC2 system